犬がびっこ・スキップする理由とは?整体が役立つケースと見分け方

こんにちは、ナナカラケアです。
当サイトでは、犬の筋肉を中心に体のケアに関する情報をお伝えしています。

歩き方がなんだか変。
びっこ?スキップ?でも元気そう……
犬の整体師として活動する中で、かなり多くいただくご相談が「びっこを引く歩き方」です。
- 病院に行ったけど「異常なし」と言われた
- 「老化ですね」と言われた
- 痛み止めをもらったけど改善しなかった
痛々しい歩き方に見えるので、不安になる飼い主さんはとても多いようです。
この記事では、犬の「びっこを引く歩き方」「スキップするような歩き方」について解説します。
犬がびっこをひく理由はひとつではありません
「なんだか痛そう」と言ってご相談にいらっしゃる飼い主さんは多いですが、「びっこ=痛い」とは限りません。
「犬のびっこ」には、さまざまな理由があります。
その中で、整体が役に立つパターンがどれかも含めて解説します。
あなたのワンちゃんがどのパターンに該当しそうかチェックしてみてください。
パターン1: 痛みがある場合
体のどこかに痛みがある場合、犬はその箇所に体重がかからない工夫をして体を動かします。
その結果、「びっこ」を引く歩き方になることがあります。
明確に痛みがある場合、整体はお役に立てないどころか、悪化させてしまう場合があるため、まずは動物病院のご利用をおすすめします。
以下は、犬が痛みがあるときに見せる行動の例です。
- 完全に浮かせて体重をかけない足がある
- いつもと違って、触ろうとすると怒る
- 急に異変が始まった
- 明らかに様子がおかしい
パターン2:骨や神経や脳の異常
骨の異常、神経の異常、脳の異常などの影響で起こる、麻痺やふらつきや足の動かしにくさが「びっこ」に見えることがあります。
筋肉の硬さ以外が原因の場合、整体で動きの改善はできません。
動物病院の領域となります。
パターン3: 高齢による筋力低下
高齢になり後ろ足の筋肉が弱くなってくると、足をひきずるような動きになり、「びっこ」に見える場合があります。
高齢犬の場合、整体はワンちゃんの状態や飼い主さんの目的によって、有用な場合とそうでない場合があります。
▼筋肉量がある場合
硬くなり使いにくい状態になった筋肉による「びっこ」であれば、整体が有効です。
SNSで見かける「歩けなかった高齢犬が歩けるようになった」はこのパターンです。
硬い筋肉によって発生していた動かしにくさや、バランスの崩れが整うことで、後ろ足が本来の働きを取り戻します。
▼筋肉量がない場合
体重を支えられないほど後ろ足が弱っているために足を引きずっている「びっこ」の場合、整体で目指すゴールが変わります。これ以上「衰えさせないためのケア」や「今の状態で歩き続けられるケア」のご提案になる可能性があります。
パターン4:筋肉の過緊張
筋肉の過緊張、いわゆる「コリ」が発生することで、足運びに影響し「びっこ」に見える場合があります。
犬が無意識に行う行動であり、痛みがないことが多いです。
病院に行っても「異常なし」と診断されることが多く、痛みがあるわけではないので、痛み止めでは改善が見られません。
筋肉が固まっているだけの可能性が高く、整体が有効な状態といえます。
パターン5:かばう動作による歩き方の癖
犬は体に何らかの要因で動かしにくい個所が発生すると、ぎこちない動きを補う動作をするようになります。
▼要因の例
・筋力低下の初期
・体のバランスの崩れ
・パテラや股関節形成不全などの骨格
・過去の怪我の影響
などなど
▼補う動作の例
・お尻を振る
・跳ねるように歩く
・歩幅を狭める
などなど
これらの「かばう動作」が、「びっこ」に見えることがあります。
犬が無意識に行う行動であり、痛みがないことが多いです。
「びっこ」の原因が足ではない場合があり、体のバランスの取り方に注目する必要があります。
全身の筋肉のバランスや、体の使い方、姿勢の癖を総合的に見る必要があり、整体師が得意とする領域です。
整体が役に立つ可能性があるのは「硬い筋肉」が原因のとき
ここまで読んでいただいてわかる通り、「びっこ」にはさまざまな理由があります。
上記の中で整体がお役に立てるのは、パターン3、パターン4、パターン5。
つまり、筋肉が硬くなり、動かしにくくなっている場合です。
「急に」歩き方がおかしくなった場合は、病院へ
コリとは硬く縮んだ筋肉です。筋肉の使いすぎ、または使わなすぎた体に生じます。基本的にコリは時間をかけて次第に大きくなっていきます。
そのため、急に歩き方がおかしくなった、という場合はコリが原因でない可能性が高く、まずは病院をおすすめします。
「びっこ」は整体で治る?
一番知りたいのは、「びっこ」は整体で治るのか、ということだと思います。
結論をいうと、必ず改善するものではありません。
びっこは「原因」ではなく「結果」です。
その原因が何かによって、整体でできることは変わります。
コリによる動かしにくさが原因の場合、硬く縮んだ筋肉がゆるむことで、動きがスムーズになり、びっこが目立たなくなることがあります。
一方で、特定の足を使わない癖が定着していたり、体のバランスがその歩き方で固定されている場合、筋肉がゆるんでも歩き方が変わらないことがあります。
犬は「この歩き方で問題なく移動できる」と体が覚えてしまうと、すぐには修正されません。
このケースでは、負担が集中している足のケアや、全身バランスの再調整が目的になります。「治す」というより、「これ以上悪化させない」「他の足を守る」という方向性です。
ご相談の事例
「びっこ」に関するご相談のあったワンちゃんの、具体的な例をいくつかご紹介します。
体重をかけない癖ができていたケース
犬は3本足でも歩くことができます。過去に痛めた経験や、使いにくさを感じる足を、ワンちゃんが自分の判断で使わなくなることがあるのです。使わなくなった足は衰えやすく、体重を支えるための筋肉が落ちていきます。
気づいた頃には後ろ足が1本だけ弱っていて、体重をかけないよう浮かせ気味に歩いていた動作が「びっこ」に見えた、という事例です。
これは、膝蓋骨脱臼(パテラ)を持っているワンちゃんに多く見られる事例です。
1本だけ歩幅が狭いケース
硬い筋肉があると、その足の可動域が狭くなります。
そのワンちゃんは、歩くリズムが他3本と違うため、歩幅のリズムがずれた時、スキップするように一時的に浮かせて距離をつめていました。それが、「ときどきスキップする」動きに見えたという事例です。
これは特に、片膝にトラブルがある小型犬によく見られます。
後ろ足が悪そうに見えて、実は前足が原因だった
肩甲骨周りの筋肉が固まると、前足を前に出す動作が苦手になります。
そのワンちゃんは、動かしにくい前足の動きを補うために、首を振り上げて勢いをつけて歩いていました。
この動きによってガクンガクンと歩いているように見え、飼い主さんは「びっこ」と勘違いされていました。
このように、後ろ足ではなく、前足に原因がある場合もあります。
まとめ|整体が関われるびっこの条件
整体が役に立つ可能性があるのは、「筋肉の硬さ」や「体の使い方の癖」が疑われる場合です。
- 痛みがなさそう
- 足に体重をかけている
- だんだん悪くなってきた
- 病院で「異常なし」と言われた
- 動きに左右差がある
- スキップのようなリズムの乱れがある
一方で、
- 痛みがありそう
- 足を完全に浮かせている
- 急に始まった
- 触ると強く嫌がる
この場合は整体ではなく、まずは動物病院をご検討ください。
そして、
- 筋肉量が極端に落ちている高齢犬
- 神経や脳の異常が疑われるケース
これらは、整体でできることが少ない可能性があるため、ワンちゃんの現状と施術の目的を整体師と相談することが重要です。
本記事が、ご自身のワンちゃんにとって整体が適切かどうかを判断する材料になれば幸いです。

