【施術例】パテラをかばって歩く7才チワワ

名前:マナちゃん
年齢:7歳

目次

お客さまのお悩み

  • 両ひざともにパテラ(グレード3)
  • パテラ持ちの保護犬のため、早くからケアしておきたい

施術前の状態

  • 右前足を前に出すタイミングで首を上に振り上げる
  • 右後ろ足の歩幅を確保するために左後ろ足でジャンプしている
  • 右前足重心
  • 右の肩甲骨が前に出ている
  • 胸にはコリがない
  • お尻を振って歩く

なぜこの状態になったか

パテラがグレード3ということで、膝に体重をかけないように歩いているようです。
後ろ足をひょいひょいと跳ぶように動かして歩き、両足のふくらはぎに強いこりがありました。

特に右前足に体重をかけている様子です。
施術の合間にも右のお尻で座り右前足で支えて座る動作が見られました。
右前足の前腕と上腕三頭筋と首まわりに強いこりがあり、右の肩甲骨が左に比べて前に引っ張られている形です。

後ろ足に体重をかけないよう前足荷重になってきている段階のようです。ですが胸周りの筋肉は柔らかかったため、コリの程度は初~中期段階だと思われました。

首を振る動作も、お尻をふる動作も、ジャンプする動作も、どれも狭くなった歩幅を補うための動きです。

「ふくらはぎで跳ねる動作」を続けてしまうと、ももの裏側の筋肉(人間でいうハムストリングス)を使わなくなり、後ろ足の筋肉が衰えやすくなります。パテラの影響か「膝を曲げたがらない」様子が見られるため、膝を使いやすくするためのケアを行い、マナちゃん自身が「自然と膝を頼る歩き方をし始める」ことを目指して施術しました。

コリがあった筋肉

◯上腕三頭筋
◯前腕
◯ふくらはぎ
◯菱形筋、僧帽筋上部

施術結果

おすわりの姿勢比較

【施術前】
右のお尻に体重をかけて、お姉さん座りのような姿勢で座っていたため、背中が丸いラインでした。

【施術後】
両足の裏に体重をかけて座れるようになり、背中が伸びました。

ふくらはぎのコリを解消したことで、膝を曲げやすくなったためと思われます。

歩幅の比較

左の後ろ足を地面から離す直前を比較した画像です。

【施術前】
膝が伸び切らず曲げた状態で跳ねて、右後ろ足の動作に繋げていました。この歩き方では、ふくらはぎの筋肉が使われ、ももの裏側の筋肉がちゃんと使われません。

【施術後】
左後ろ足の膝が伸びて(体重をかけるようになった)、跳ねなくても右後ろ足の動作に繋げられています。しっかり深く後ろまで蹴れていれば、ももの裏側の筋肉が使われます。

まとめ

後ろ足はパテラをかばって、飛び跳ねる歩き方をしています。膝を曲げないように歩いているということです。
そのため、本来後ろ足にかけるべき体重が前足にかかりはじめています。特に右前足に負担がかかっているようでした。

この歩き方を続けていると、後ろ足の筋肉が衰えやすくなります。また、胸まわりが硬く肩甲骨の動きが悪くなることで肩や手首のケガの原因にもなり得ます。幸い、胸まわりの筋肉はまだ柔らかい状態です。胸の筋肉に負担がかからないよう、このまま肩甲骨まわりの柔らかさを維持してあげたいです。

パテラをかばってしまうのは仕方がないことです。言葉が通じない以上は「膝に体重をかけて歩いても大丈夫だよ」と説得することもできません。でも施術後に膝に体重をかける歩き方をしてくれたように、筋肉が柔らかければ犬は自然と正しい歩き方をしてくれることがあります。これを維持するためにも、膝が使いやすい状態をキープしてあげてほしいです!

続けてほしいセルフケア

ふくらはぎ
上腕三頭筋

まずはふくらはぎを中心にほぐして「膝が曲げやすい状態」を保っていただきたいです。
次いで上腕三頭筋のケア(特に右前足)に挑戦してみてください。
その次は前腕、その次は肩甲骨のストレッチ…とやり方をお伝えできればと思います!

この記事を書いた人

渡辺いつき
犬の整体師

神奈川や新潟で活動しています。
銀髪なことが多いです。
よく間違われますが女性です。

この記事を書いた人

渡辺いつき
犬の整体師

神奈川や新潟で活動しています。銀髪なことが多いです。
よく間違われますが女性です。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次